キャッシュレス決済の中には、QRコード決済というものがあり、皆さんご存じのPayPayやLINEPayなどがそこに分類されます。
最近ではau Payがそうなのですが、au Payで支払いを済ませると購入金額の20%(還元上限6,000円)を還元してくれるというキャンペーンを実施しています。
凄くありがたい話なのですが、この還元金額はどこから支払われているの?こっちとしては手数料も払ってないし。。
と思った方も多いと思います。実はこの還元の財源は、皆さんの購買情報を売却して得た利益なのです。
詳しくを下で解説します。


キャッシュレス決済により生じる情報
皆さんが商品を現金で購入した場合、A君がうまい棒を買ったという情報は、そのお店のレジからPOSシステム等に移行され、結果はレシートとして出力されA君に渡されます。
このようにして本部へと送られたA君の購買情報は、他のお客さんの購買情報と合わせて利用されることによって、今後の売り上げの向上につながるような良い効果をもたらします。
具体的には、この店舗ではこの商品が売れていないけど、この地域の店舗ではこの商品が売れているから、在庫をこっちに移動させよう。などなど、購買情報の価値というものはお店の経営状況を改善するために不可欠な情報なのです。
その証拠といってはなんですが、ONEというアプリをご存じでしょうか。
このアプリでは、レシートを1枚10円で販売することができます。
今日貰ったレシートの写真を撮って、そのアプリで会社に送れば10円もらえるといったものです。
なんであんな紙切れに10円払ってんの?と思う方もいるかもしれませんが、レシートはもはや紙切れではないということなんですね。
あれは歴然とした購買情報なのであり、それに対してお金を払ってでも買いたいという人がいるということなのです。
通常ならば自社の顧客の購買情報しか手に入らないところが、そのレシートを買うことによって他社の製品の購買情報までわかるようになっているのです。
なので、そのレシートを売って得た利益を10円だけくれた人に還元する。というのが同社のビジネスモデルになっているわけです。
この利益構造はQRコード決済についても同じなのです。
皆がQRコードを使って支払った情報を、他の企業に売って利益を得てそれをみんなに還元するといったものなんですね。
情報を売られているという恐怖
ここまでを読んで、
と恐怖を感じた人もいるかもしれません。
しかし、還元を受ける以外にも、我々が情報を提供することによって得られるメリットが他にもあります。
よくよく考えてみると、みんなが買うような商品は今後も売られていくし、置いていても売れない商品というのは、置かれなくなっていくのです。
なに当たり前のこと言ってんだと思ったかもしれませんが、これは購買情報がなければなしえないことなのです。だってどれが売れているかなんてわからないですからね。
つまり、還元を受ける以外のメリットは、我々が過ごしやすい社会になっていくということです。
それに、個人情報を提供することに抵抗があるという方、もう手遅れかもしれません。
今や我々は携帯電話を使わない日がないというほどスマートフォンに日常を支配されており、スマートフォンでやることといったら、SNSやネットがほとんどだと思います。
そうなんです。あまり詳しくは言わないですが、Google先生はあなたのことについてよく知っていますよ。売ったりはしていないでしょうけど(笑)
情報戦といわれるほど、情報の価値が高まってきています。次世代の戦争も、データが勝敗を分けるなんて言われるほどです。
Google、Apple、Facebook、Amazon。データ量は計り知れません。アメリカ最強ですね。
未来の広告の在り方。データドリブンな社会。
我々は生活する中で色んな広告を見ますよね。
中には邪魔くさいものもあったり、ものすごくほしくなるような広告もあったり、、
中でも一番かっこいいのはGoogleの広告のような気がします。当ブログでも貼らせていただいてます。
なぜ興味を惹かれる広告を出せるのかというと、まさにこれがデータ量の差なのです。
最近では、Googleのサービスの一つであるYouTubeのほうで話題になったパーソナライズ広告の禁止の事例が分かりやすいかもしれません。
子供向けコンテンツにはパーソナライズ広告を貼っちゃいけない!ということでYouTubeさんが怒られていたのですが、その理由は、まだ自己判断もできないような子供のデータをなんの断りもなく入手するのはフェアじゃないということでした。
パーソナライズ広告っていうのは、個人に合った広告ということで、

というのを記録したうえで、その商品の広告をYouTubeの冒頭で流したりすることで、普通の広告よりも購入される確率を上げるというもの。
端的に言うと、子供のデータを勝手にとってモノ売ってんじゃねえよみたいな批判をされたということですね。
皆さんもネットサーフィンをしているときによく見ると思うのですが、Cookieの取得というのは閲覧履歴(洞窟でも自分が通った道にクッキー置くよね。あれのこと。)のことで、このCookieが取得された日には、インスタグラムやYouTubeの広告に、さっき見てたのと同じような商品の広告が出てくるってわけです。
今は皆さんにとって広告はうざったいものかもしれません。
その理由は、いまだ完璧にパーソナライズできていないという点にあります。
どういうことかといいますと、単純にデータが足りてないわけですね。。
今はビッグデータ解析などの技術が発達して、莫大なデータを瞬時にさばけるようになってきています。
もっとみんなが広告に積極的になり、Googleさんの広告など、気になったものがあればクリックしてみるというほどの気概があれば、もっと情報が集まって、もっともっとピンポイントに今めちゃくちゃほしい商品の広告が表示される日が来るのかもしれません。
そうすれば広告というものは、うざったいという感覚を超え、便利なものに変わっていくのです。
そうすると家にいながら最適なショッピングができ、企業も儲かるし我々も便利というウィンウィンの関係が築けるようになるのです。
これが、データドリブンな社会ということです。
日本企業が世界で勝てない理由の一つとしてよく挙げられていますね。
英語圏じゃないから、海外ユーザーの情報を獲得するのが困難で、その分不利になるというものです。
今後もデータの価値が高まるにつれ、この差は大きくなっていくと思われます。みんな英語勉強しよう。。
*データドリブン(Data Driven)とは、売上データやマーケティングデータ、WEB解析データなど、データに基づいて判断・アクションする事です。
今後も生きていく職業。おわりに。
そうすると今後無くなる職業とかそうでない職業とかも少しずつ見えてきますよね。
広告のデザインを考えるデザイナーなんて、今後ずっと求められるでしょう。
皆に同じような商品(今猛烈に欲しい)の広告を与えられるような社会になったとき、広告Aと広告B(どっちも似た商品)のどっちをクリックするかと問われれば、そりゃもう広告のデザインがおしゃれなほうですよね。
そういった広告の宣伝文句を考えるコピーライターの需要もかなり高まっていくのではないでしょうか。
というところで今回は終わりにしておきます。
広告についてはいろんな本を読んでこれからも学んでいこうと思います。
オススメの本はこれ。メンタリストDaiGoさんの家の本棚のかなり目立つとこに置いてあったので、すでに気になっている方もいるのかもしれませんが(笑)
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ではまた。
コメント
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